配偶者居住権のデメリット|利用しない方がいいのはどんなケース?
相続税対策として配偶者居住権を活用して節税を行うことで、二次相続において不動産の相続をしなくてもよくなったり、配偶者自身の居住権が確保されたりということなど、配偶者居住権には多くのメリットがあります。
しかし、配偶者居住権にはデメリットもあり、利用しない方がいいケースもあります。配偶者居住権のデメリットとはどのようなものがあるのでしょうか。
■配偶者居住権のデメリットは4つ
配偶者居住権のデメリットは4つあります。これらのデメリットを把握したうえで配偶者居住権を活用していくことをおすすめいたします。
・不動産の譲渡、売却が出来ない
配偶者居住権を活用して不動産を相続することによって、配偶者はその家に住んでいるが所有権は子などといった状況が発生してしまいます。
そのため、子が所有権を持つことが嫌で不動産を売却したいと考えていても、配偶者がその自宅に住み続けているので不動産を譲渡、売却することが出来ません。
・所有者の税負担が発生する
先述したように配偶者居住権を活用して相続を行うと、所有者と住んでいる方がばらばらになってしまいます。
そのため、固定資産税などの税金を所有者が住んでいないにもかかわらず支払うことになるため、トラブルが発生することも考えられます。
・若い配偶者は損をする可能性も
配偶者居住権を活用して相続を行うことで、配偶者居住権の評価額は平均余命を活用して計算されるため、若い配偶者ほど配偶者居住権の評価額は高くなります。そのため、その他の財産を受け取れる金額が少なくなるため手元に残る資金が少なく、損をする可能性があります。
・配偶者居住権を活用できるのは法律上の配偶者のみ
配偶者居住権を活用するには内縁の妻などといった方は活用できず、法律上の婚姻をしている配偶者のみとなります。
この4つから不動産を売却処分する可能性が高い方、配偶者の年齢が若い方などは配偶者居住権を活用しない方がお得になるケースがあります。
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